筋肉量をアップするには、食事はとても大切。
筋肉量をアップするためには、食事もとても大切です。
食事自体も、イキイキと健康であるためのトレーニングの一つと考えて、筋肉の材料となるタンパク質をしっかりと摂ることはもちろん、効率的に筋肉が作られるように、バランスも気をつけていきましょう。
1日に必要なタンパク質
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筋肉の源となるアミノ酸は、普段の食事からタンパク質という形で摂っています。
1日に必要なタンパク質の量は、年齢、体格、生活習慣や運動量によっても違いますが、厚生労働省が推奨している量は以下の通りです。◆推奨量◆
男性(18歳~):60g/日
女性(18歳~):50g/日
「日本人の食事摂取基準(2015年版)
:厚生労働省」
体内のアミノ酸濃度を保つように、3食でバランスよくとる
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摂取したタンパク質は、アミノ酸に分解され体内に吸収されます。食事から摂取するタンパク質が不足して、体内のアミノ酸濃度が落ちてしまうと、せっかくついた筋肉のタンパク質が分解されて利用されてしまうことにもなります。朝・昼・晩、3回の食事でバランスよく、タンパク質を摂るように心がけましょう。
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朝ごはん
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昼ごはん
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晩ごはん
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効率よく筋肉になりやすい『必須アミノ酸』がバランスよく含まれた食品を選ぶ
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タンパク質を摂るうえでは、量だけではなく、それを構成するアミノ酸をバランスよくとることも大切です。
そのバランスは、よく「桶(おけ)」にたとえられます。
桶は、1枚の板の長さが長くても、一番短い板のところまでしか水が溜まりません。板を形づくる木の板1枚を1つのアミノ酸、その長さを各アミノ酸の必要量、中に溜まる水をそのアミノ酸から作られるタンパク質として考えてみてください。- A: 木の板が長く、一枚一枚の長さが均一なため、たくさんの水が溜められる状態
- ⇒ アミノ酸バランスがよく摂れているので、十分なタンパク質が作れる。
- B: 長い板もあるが、木の板の長さがまばらで、一番短い板のところまでしか水をためることができない。
- ⇒ アミノ酸バランスがよく摂れていないため、十分な量のタンパク質を作れない。

このことからも、効率よく筋肉になりやすいのは、9種類の必須アミノ酸がバランス
よく含まれた「アミノ酸スコアの高い食品」です。
◆ 主な食品のアミノ酸スコア<食品のアミノ酸スコアの一例>
鶏卵 | 100点 | ジャガイモ | 73点 |
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牛乳 | 100点 | ホウレンソウ | 64点 |
牛肉、鶏肉、豚肉 | 100点 | 精白米 | 61点 |
大豆・納豆・豆腐 | 100点 | ごま | 50点 |
アジ、イワシ、サケ、マグロ | 100点 | 小麦粉・パン | 44点 |
文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂) |
何も、アミノ酸スコアの高い食材ばかりを食べないといけないわけではありません。
例えば、パンを食べる時には、一緒に目玉焼きやゆで卵を食べる。ご飯を食べる時には、納豆を一緒に食べるなど、一緒にアミノ酸スコアの高いものを摂るよう心掛けることで、バランスの良い食事は可能です。
ただ、どの食材だとアミノ酸スコアが高いのかを覚えておくのは大変ですね。
迷った時には、お肉やお魚などの動物性の食材を、一品足すようにしましょう。
効率よく活用するには、ビタミン・ミネラル・糖質も大切!
重要なのはタンパク質だけじゃない?
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筋肉をつけていくためには、タンパク質を摂ることにだけ気を付けていればよいかというと、もちろん、そうではありません。タンパク質の合成・分解に必要なビタミンB6をはじめ、タンパク質の働きをサポートするビタミンやミネラルもとても大切です。
ですから、アミノ酸スコアの高い肉や魚、大豆製品など良質なタンパク源の食材+野菜や海草類、またきのこ類なども上手に組み合わせていきましょう。
また、筋トレ時にはエネルギー源として糖質も必要不可欠です。
体内の糖が不足してしまうと、エネルギー不足の状態になってしまいます。そうすると、筋肉のタンパク質が分解されて、エネルギーとして消費されてしまうため、筋肉をつけようと思っておこなったトレーニングで、筋肉を痩せさせてしまうことにもなりかねません。
何ごともバランスが重要なのです。
